羅州は、慶州や扶余と肩を並べる程、方墳遺跡が沢山ある。栄山浦から霊岩方面に3km程行った潘南面一帯の開けた野原の中央には、王陵のように聳える大きな墓々がある。これが“潘南古墳群”である。

古墳は、社会的地位や身分が高い支配階級の墓である。韓国では、三韓時代後期の3～4世紀頃から、権威と威力を誇示するために、支配階級の人々によって巨大な墳墓が築造され始めた。

古墳は、石や土を、円形、方形、前方後円形などに積んだ墳丘墓になっており、内部には石室、甕、土坑墓などが設置されている。古墳の埋葬方法から、当代の制度・風習・信仰などを推し測ることができ、さらには文化や芸術の水準も知ることができる。 

潘南古墳群菊祭り

詩人徐廷柱(ソ・ジョンジュ)の“菊の花のそばで”の一節のように、菊は長い間“私の姉のような”花とされてきた。バラの影に隠れ、喪家を見守る花とされてきたが、潘南古墳群では感覚的で優雅な花に変身する。毎年10月末に開催される“羅州潘南古墳群菊祭り”では、“霜柱の厳酷さに堪えぬき一人淋しく守る節義と気概”という意味を持つ花言葉“傲霜孤節”の如く、菊は孤高に咲いている。

潘南古墳群菊祭りは、他の祭りでは見られない特別なイベントが沢山運営される。